経営学領域における能力開発・キャリア形成の研究および教育
ブレインプロ FM-929/パルラックスプロ PUL-PRO
山﨑 雅夫 氏
法政大学大学院 政策創造研究科政策創造専攻 博士後期課程
法政大学 通信教育部 兼任講師 経営学特講、演習 山﨑 雅夫 氏
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実験準備

ブレインプロ FM-929

本研究では、技術者の直観(以下、技術者直観と称する)1)を数値化することを目的としています。定性調査から得られるデータだけでなく、定量調査によるデータの補完から、技術者直観をより客観的に見出そうとするものです。 「チョッカン」というと多くの人が想像するのが「直感」かと思います。しかし、本研究が対象としているのは、「直観」です。「直感」は、”Instinct, Gut feeling”であり、「推理・考察などによるのでなく、感覚によって物事をとらえること」とされます。一方で、「直観」は、”Intuition”であり、「判断・推理などの思惟作用の結果ではなく、精神が対象を直接に知的に把握する作用のこと」とされます。簡単に言うと、「直感」は後から説明がつかないものであり、「直観」は後から論理立てて説明ができるものということです。本研究は、実務における技術者が持つ能力を対象とするため「直観」を重視しています。

技術者直観を数値化しようとしたときにひとつのアプローチとして、最新の研究を基に脳波測定に辿り着きました。これまでの「直観」の研究は、定性調査による数値化が主体です。しかし、それだけでは不足感がありました。そんな中で知ったのが、脳波(数値)を正確に、かつ、簡易に測定することができるフューテック社のブレインプロでした。これにより定量調査による数値化が可能となりました。使用方法は、技術者に技術的(専門的)な問題について思考・回答・反芻してもらったときの脳波の変化をみることです。技術者直観の定義に従えば、平常時との違い、脳波がピークに達するまでの時間などによって変化をみています。 脳に関する研究(脳科学)は、生物学・物理学・化学・数学・情報科学から人文・社会科学まであらゆる学問を必要とする学際的な研究領域と言えます。この中で、「直観」に着目し、定性調査・定量調査の両面から見ることで、少しでも貢献できる何らかの知見が得られればと思います。 1) 技術者がある環境下において問題発見・原因究明・問題解決を同時に瞬時にこなす能力。


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